2013/03/10

『美女と野獣』北海道四季劇場 3/6夜

ビースト/佐野正幸 ベル/坂本里咲 モーリス/石波義人 ガストン/野中万寿夫
ルミエール/渋谷智也 ルフウ/布施陽由 コッグスワース/青羽剛
ミセス・ポット/早水小夜子 タンス夫人/大和貴恵 バベット/長橋礼佳
ムッシュー・ダルク/川原信弘 チップ/牧野友紀



何回でも書くけど、これが生演奏であったらどんなに素敵か!!! うきうきした心、どきどきする恋心、恐怖心、あああ、それらがもっと素敵に見えるのにー!



■佐野さん、初めてよ!



何がといえば、<佐野さんでよかった!>と思ったのです。ファンの方ごめんなさい。しかし、私の佐野さんへのイメージは、この役に合ってない・・・だったのです。あるときは、ファントム。あるときは、ラウル子爵。



どうも、私が好む優雅さとは違うアプローチだったのでした。この2役に関しては、基本うっとりめろめろになるようなシルキーな声がいいと思うのよね。



それが、今回はぴったり! 野獣にふさわしい動き、野獣にぴったりの声、王子にもどってからは、野獣特殊メイク→人間の変化がナチュラルに思える、くっきりなお顔立ち(真剣に賞賛しています)



何もかもぴったりですっ



おそろしい感じも、可愛いところも上手く表現してくれてました。ベルをパパを探しに行かせてあげ、解放するとこも、涙あふれー。もう、会えないと覚悟しつつベルを思う気持ちが勇気を出させたのよねー、佐野ビースト素敵。



野獣のがなり声もいいし、心情を吐露する「♪愛せぬならば」など、胸がきゅーっと締め付けられて半泣き・・・(想定外だわ。あまり泣くつもりじゃなかった)



オレの聞かせどころだぜーっというところがなくて、野獣の切なすぎる心が劇場内にあふれてました。素晴らしい。素晴らしいです。ええ、周囲からもズビズビ泣いてる雰囲気がたくさんでしたもの。



だから、これで生オケならもっとすごいことになってたと思うのよ。地方はともかく、東京なら生オケ入れてあげてほしいなぁ



■ベル~♪ かわいい♪


坂本ベルしか見たことがないんですが、やりすぎ感がないのが好き。身のこなしは村の女の子らしくエレガントすぎないのだけど、とっても品がある。坂本さんは笑顔がいいよなー。


ベル、可愛らしすぎず、かといって男っぽいのじゃなくて。本が好きで自分の考えをちゃんと持っていて、それを口に出して行動することが出来る人。やー、理想的な子だよ・・・ 若干、頑固すぎるけど野獣にもひるまない強さを思えば、それも当然ね。


ガストンには、オレの添え物として求婚されてたけど、ビーストとは1対1の対等な関係を築き始めていて、そんなところも素敵なベル。


■野中・アニキ・ガストン


キャスト表に<野中ガストン>を見るだけで、期待が膨らむのだった。野中さんは、スカー、ヤクザなどで拝見してますが、お名前があると楽しみな方。


こ、これは・・・! なだぎ武がコントでやるディラン&キャサリンの、ディランにそっくり・・・というのが一番わかってもらえそう。いちいちキャラっぽい動き、いちいち鼻につく喋り方。いいわー。


前半は、面白くてカッコイイところを全部持っていった野中ガストンでした。かっこいいけど、滑稽でもあるという点がうまく表現されますね。


ただ、最後の野獣を殺せ殺せと村人を扇動して突撃する段においては、バカの小さなプライドってコワイ!と素直に思わせられ。ほんと、野獣よりガストンのほうがオソロシイよね。


そうそう、群舞シーンはガストンがらみのはカッコいいです。マグダンスはじめ、キマってました。


■単純な話のなかに、けっこう心がえぐられるような深みがあるのだった。


変わり者、あなたと私は似てる・・・と野獣に言うベルの凛々しさと、他の人と違うわたし、として生きている者同士の哀しさが混ざり合って、これは恋とかじゃなく、人が人に何を求めるのかっていう根本を見ているの。


小さな子供だったら、二人は愛し合ってるの、で納得だし。大きくなってくれば、ひとりのわたし、で生きている寂しい気持ちも十分に伝わってくるだろうし。


いい場面だなー。しかも、これが図書室っていうのがね。ますますいいわ。


■ビー・アワ・ゲスト♪


あー、ディズニーだぁ!って一気になりますね。いかにも、夢のようなきらきらの楽しいショウ。ぱーっと電飾がついて、きらきらきら!
3個の計量スプーンがズレて動くのとか、お皿がぐるぐる回るのとか、そんなところも大好き。


たぶんけっこう素直に見ている観客からは、おおー、という驚き声、手拍子があがってました。タイミングよく合いの手みたいに入る手拍子も楽しいけど、おずおずと始まる手拍子や歓声もいいものね。



行く前は、まぁ見ておくかくらいの気持ちだったのが、うまい具合に裏切られて帰ってきました。佐野ビーストが思いのほか素敵すぎたという。


いいわぁB&B。また行く~





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