2013/06/09

『レ・ミゼラブル』5/10昼-1 キャス変で吉原ジャベ

バルジャン:吉原光夫 ジャベール:鎌田誠樹 マリウス:原田優一 コゼット:若井久美子
テナルディエ:駒田一 M・テナルディエ:浦島りんこ エポニーヌ:昆夏美
ファンテーヌ:和音美桜 アンジョルラス:上原理生
ガブローシュ:加藤清史郎 L・コゼット:近貞月乃 L・エポニーヌ:北川真衣20130510



映画も観てない(さらにミュージカル自体も初)という友人とともに、2階席からの新演出版レミゼ、初観劇。



→福井ジャベ&吉原バルで取ったものの、福井さん怪我などなどなどのため、キャス変となった公演でした。



心配しましたが、友人いわく、展開が速かったけど(話の流れは)判ったよ、とのこと。音楽で盛り上げるミュージカルは気にいってくれたようで、そこは良かった。



変更点について、もっと詳細にレポしてくださっている方もたくさんいることですし、私の記憶も若干怪しくなっているので、雑感メモメモ。



■セット
左右の袖の先、客席のほうにも町並みが作られてました。ワイド画面。


旧版で舞台前面の地面から顔を出すテナ夫妻が、上手側の建物窓から歌いだす。
ガブローシュが、下手建物の上で歌う。


右に左にいろいろ観なくちゃいけなくて、疲れました。群像劇なので、いつも色々観てたいのに、さらに首を動かさないと観れないところから演技されると、ああ!全部観れない(泣) イヤじゃないが、必須というセットでもないような。
回転バリケードがない分、こういうところで高さを出したのだろうと解釈してます。


年と場所、出なくなったのねー。街並みの背景をリアル系でだすなら、出しておいてもいいんじゃないかしら。


下水道の背景映像が、グイングイン動いて、目がまわりそう。旧版は、何も背景になかったのに、水の音と照明でうまく見せたなと改めて気づく。そうしたいなら、すればいいさ、と思います。背景がリアルでも、物語がリアルになるわけではないのは、覚えておいてほしい点です。


■地面掘ってない。
船でも問題はないけど。地面ほじほじしてる祐一郎バルが好きだったなぁと思い出す。


ザッバーン!リアル波映像に、いきなり驚きます。東映の映画が始まる気がする・・・


■バルジャンの髪型。
吉原バルしか観てないのですが、五分刈り、傷あり。他のバルジャンはどうなのかしら。


■音・・・音が。
きれいになったと聞いてました。確かに。流れるような音色、まさに<映画のサントラ>という感じです。全体的な感想でいえば、


もの足りません・・・!!


聞きなれているから、というのが大きいのかしら? オーバチュアのド・ドーン!の、あの一音の迫力がこぎれいな音になっていたのは、旧版が遠くに行ったことを体感しました。さみしい。
太鼓、ずーっと役者さんが叩いてるんですね。それはそれで、面白いと思いつつも、地響きみたいな金管とドラムの畳み掛けるような音が好きだったのよ。


いろいろ旧版と音が違ったはずだが、独白のとこで、キラキラキラ~♪という装飾音が聞こえた気がします。どの歌詞のとこか思い出せないんですが、今度行けたらちゃんと聞こう。


■吉原バルジャン、いいなぁ
大きい。熊のように、のっしのっしと大きくて、いい。


歌声、彼を帰して、の不安定さが払拭されれば(しかし緊急登板なので贅沢な希望)全く、心配なく見れます。


演技の熱さは、(好きでしたー)別所バルのようで。声質は、今井バルに近い。ですが、時折高く広がっていく声を聞くと、祐一郎のこともふと浮かびました。後述します鎌田ジャベと同じで、ものすごい伸びしろを思わせます。これからも長く演じていただきたい。


市長殿。
これまた祐一郎バルと比較してしまったのですが、すごく叩き上げっぽい! いいですね。最後まで、一生懸命に生きている人、という雰囲気をまとっていて、颯爽として登場する市長ではないの。そこが吉原バルのすてきなところ。


裁き。
逡巡するなかに、普通に思うであろう<捕まりたくない>という保身がぐっと見えるあたりも、おお、いいねと思います。この時点では、とにかく別人として生きて成功して、人を助けて、ということで神にむくいようとしてたよう。


吉原バル、最期にいたるところまで、俗人さを捨てない人間くさいバルジャンだったかも。


父親として。
コゼットが<そこまで大事にしたい娘さんだろうか・・・>だったので、コゼットのため~♪とこっそり去るバルジャンが不憫。ハエ殺して遊んでた子(コゼット)だから、やっぱり逞しいのかもしれません。
→コゼットを現代風にしたとか聞きましたが、これ時代劇だよね?


不憫さでいえば、今回はエポニーヌのほうがストレート不憫な子でした。


若いだけあって、最後まであまり死にそうになかったですが、最期、に関しては実年齢が高い方のほうが馴染むのは仕方ないですものね。と、また祐一郎バルの素敵な死ぬ場面が脳裏に浮かぶ。この場面がしっくりくるまで、演じてほしい。


旧:まぶしいピンスポットに照らされるバルジャン、愛するコゼットマリウスに託して、安らかな神の国へ旅立つバルジャン。心なしか、まばゆいスポットライトのライティングも変更されてたような。自信ないけど。


ええ?と思ったのは。お迎えが来たときに、スッ!ヨッシャ!と非常にすばやく立ち上がったので、し、死んだはずだが・・・と一瞬疑わしく思えたところです。もうちょっと、生きてる感を消したほうが宜しくありませんか。他のジャベの死に様を見てないので、演出なのか吉原さんのみなのか不明ですが、気になる。


さらに、良く頑張ったねという顔で迎えに来てくださった司教様に、やっぱりドモ、オッス!と言ってそうに、さくっと頭を下げたところ。長く険しい道だったはずだが、え、司教さまにその挨拶?? 私が新人教育係りだったら、もっと恭しくお辞儀なさい!って怒るわ。


ワイルド系ながら、歌声のなかに繊細さもあって、とても今後が楽しみでした。最期、でいきなり元気だったので出かけた涙が戻りそうでしたが・・・
四季で拝見したときは、暴走族さんだったので、こんな方だったのねと目からうろこが落ちた感じがしてます。詩人なブログの文章も気になる方です。




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